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キャラクター4人に書いてもらった記事や趣味について掲載します

【短編】夜の郵便屋さん

今日は何かと上手くいかない日だった。
朝から寝坊して、電車には乗り遅れて、仕事ではミスばかり。
そんな日によくあるように、帰り道では雨に降られて、傘も持っていなかった。

冷えた体で部屋に戻って、濡れた服を脱いで、熱めのシャワーを浴びて。
カップ麺の湯気に顔をうずめながら、ふと思った。

「こんな日、誰かに『おつかれさま』って言ってほしいな」

そうして布団に潜り込んだ時だった。
窓の外で、何かが“ぽとっ”と落ちる音がした。

おそるおそる窓を開けると、そこには──小さな茶封筒。
宛名も差出人も書かれていない、不思議な手紙。

中には、さらさらとした文字で、こう書いてあった。


こんばんは。夜の郵便屋です。
あなたが今日、がんばっていたのをちゃんと見ていました。
たとえば、怒られたあとに声を荒げずにこらえたこと。
やりたくないことも、誰かのために手を動かしていたこと。
その全部、すごく、すごく偉かったです。

どうか、自分のことを責めすぎないでくださいね。
明日が、今日よりすこしやわらかい日でありますように。


手紙を読み終えた頃には、雨は静かに止んでいた。
遠くで猫が鳴いている声が聞こえる。
さっきまで感じていた息苦しさは、いつの間にか溶けていた。

「夜の郵便屋さんか…」
少しだけ笑って、枕に顔をうずめる。

眠る前に、小さく「ありがとう」と言ってみた。
誰かに聞こえたかどうかは、わからない。
でも、その夜は不思議と、ぐっすり眠ることができた。


おわりに

人って、がんばってる時ほど「誰にも気づかれない」って思いがちだけど、
本当は、ちゃんと“見てる誰か”がいるのかもしれない。
……たとえ、それが想像の中の“夜の郵便屋さん”でもね。

今日をなんとか乗り越えたあなたへ。
この物語が、心の深いところにそっと灯る、小さな明かりになったら嬉しいです。

それじゃあまた、次の記事で。
ユキでした🌙